クライミングシューズの修理を代行しました。
補修したシューズは5.10のモカシムオンサイト。
写真では分かりにくいですが、
つま先の親指にあたる部分が薄くなり、
破れそうな状態になっています。
同じく5.10からでているステルスペイントキット。
本来は、トゥフックしやすい用に
つま先の上部にあたる部分をラバーコートするためのDIYキットです。
今回はこれを使って、つま先部分を補修し
強化してあげようという作戦。
■工作!
1)キットの確認
こちらが件のステルスペイントキット。
中身は、
・缶入りの粉末状のゴム
・接着剤(ゴムのり)
・計量用スプーン
・ガラス棒
・説明書
いたってシンプルです。
2)マスキング
さて作業開始。
まずは型くずれ防止のため、
靴の中に丸めた新聞紙を入れていきます。
次に余分なところにステルスペイントが付かないように
シューズをマスキングします。
オリジナルのゴム部分と
これから塗りつけるステルスペイントキットの接合部分が必要です。
なので、マスキングの際は、
オリジナルのゴム部分がおよそ1mmほどでているようにします。
足の甲にあたる部分は、
オリジナルのデザインを活かして、
カーブを延長するようにして成形することにしました。
クリアファイルの上に油性マジックで理想的なラインを描きます。
モカシムオンサイトの模様?を書き加えたのは、
位置がズレるのを避けるため。
作業するときは、この模様を基準点にすると便利です。
ラインを描き終わったら、
クリアファイルにマスキングテープを貼り付けます。
さて、クリアファイルごとマスキングテープをカットして…
クリアファイルからテープをそっとはがせば…
理想的な形のマスキングテープができました。
3)ステルスペイントキット
では、いよいよ核心に入っていきます。
ステルスペイントキットです。
まずは、シューズの方に接着剤を塗りつけ、
5分~10分ほど染み込むのを待ちます。
そのあいだに、塗りつけるペーストの準備。
ゴムの粉末と接着剤を2:1で混ぜ合わせます。
この時、説明書によると、
缶のフタを使うことになっていますが、
他の容器を準備したほうが作業は楽でしょう。
いよいよ盛りつけ、
コツその1)
最初は控えめに、薄めに盛ること
コツその2)
盛ってから2~3分待ってから伸ばすこと
ドバッといきたくなりますが、
塗装と同じで忍耐が肝心。
こういの苦手です。さわりたくてウズウズします。
しばらく待ってから、付属の透明な棒を転がすようにして、
伸ばしていきます。
この時、数分待たずにすぐ伸ばそうとすると、
棒の方にくっついてきてどうにもならなくなります。
綺麗に仕上げたければ、
ここでグッと我慢して待つことが何より肝心です。
マスキングにはみ出るぐらいに塗っておいた方が、
オリジナルのゴムとの境目がしっかりと繋がります。
なんだかこういうデザインのNikeのスニーカーを見たことが
あるような…。
さて30分ぐらいたつとゴムが手につかないくらいには
硬化してくるので、
この段階でマスキングテープははがしてしまいます。
この時、端にあたる部分が、
マスキングテープに引っ張られて伸びてきます。
綺麗にカットしていくためには
デザインナイフがとっても便利。
マスキングテープがはがれたところで、
最後の微調整をします。
まだゴムが硬化しきっていないので、
欠けた部分や凹凸が気になる部分を埋めることができます。
そして…
乾燥させて…
はい、出来上がり!
オリジナルのデザインを活かして、
カーブを延長する形にしたことで、
シューズに馴染んだ仕上がりになりました!
やったね!
いい感じ!!!
黒宮 考平
1989年生まれ、東京在住、ゆとり世代。自転車で旅をしたり、木工、シルクスクリーン、小ネタなどジャンルを問わずモノ作りをしています。
作りたいものがあれば、なんでも制作お手伝いいたします!お気軽にご連絡ください。
kohei712@gmail.com
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